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2004年11月10日

泡盛酔いどれコメント

行きつけのオデン屋でちびちび泡盛を飲んでいたら、
突如、東京の大手週刊誌の記者から電話がかかってきた。

「なんだ、どうしたんだ?」と話を聞くと、
なんのことはない、昨今、内地で急速に増えている泡盛居酒屋の件だった。
その記者いわく、
「泡盛居酒屋が大ブームになっているのでその特集を組みたいのだが、ついてはなぜこれほどまでに沖縄の居酒屋が人気になっているのか理由を知りたい」
というのである。

そうかあと改めて感心させられた。
いまや泡盛居酒屋は週刊誌ネタになるくらいの存在になっておるのですな。

僕はかねがね沖縄ブームが頂点に達するときは、
泡盛が大人気になっているだろうと推測していたのだが、時代はまさにそこにきているようだ。

沖縄人気は当初、オキナワンポップスから始まり、次にゴーヤーに代表される食べ物、
健康食品と次々と中身を変えながら連鎖的にその流れをつくってきた。
とくれば、その次にくるのは酒文化、すなわち泡盛しかないではないか。

しかし、この泡盛が誤解多き酒で、これまでは臭いだの強いだのといわれなかなか定着しなかった。実際は、世界に誇る高品質の酒なのだが一度ついてしまったイメージを覆すのは非常に難しい。


僕はこの巷説を覆すには女性が飲んでくれる以外ないだろうと考えていたのだが、沖縄人気の定着で泡盛のことをよく知る女性が増え、このことが現実となった。
事実、東京の泡盛居酒屋の繁盛店は客の半数以上が若い女性で占められていると聞く。


「なので、違いのわかる女性が泡盛居酒屋ブームの火付け役になっていると思うのでありまーす」などと酔った頭でベラベラしゃべったのだが、もうひとつ忘れてはならない重要な要因がある。

どういうことかというと、泡盛には沖縄の文化がたくさんくっついてくるということだ。
つまり、泡盛が飲みたいと思えば沖縄の音楽や沖縄の食べ物、
そして沖縄ならではの風情が不可欠となり、
店自体に沖縄文化総体を匂わす装置が必要になってくるのだ。

ところが、日本酒や麦焼酎であればこんな装置は必要はなく、普通の居酒屋でも何のそん色もなく飲めてしまう。ここが泡盛が他の酒と決定的に異なる点で、いいかえれば、泡盛を飲むことは沖縄の風情にふれるということにダイレクトに通じてしまうのだ。客にとって、おそらくこの点がこれまでの酒にはない心地よさを生んでいるのだろう。


などと、引き続き10分ほどしゃべくりまくったのだが、
酔っぱらいの話はしつこい。加えて同じ話を何度も繰り返す。

ふと気づくと、「繰り返しますと若い女性なのですよ。女性がですね、いや違った。泡盛がつまりは沖縄文化総体を女性と一緒に、沖縄ブームをつくりあげ、いや違った。つまり繰り返しますと、ベラベラ」などとワケのわからことを繰り返していた。

たぶんその記者は話を聞く相手が違ったと後悔していたことだろうなあ。
すまぬすまぬ。うまくまとめて下さることを心から祈っております。


Posted by 仲村清司 at 20:18│Comments(0)
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